宝山（815.7m）３回目 2007 年 9 月 15 日（土） 晴・曇
（大分百山:№60）九重町 竜門の滝近にある山 北側から林道コースで登る
田代・登山口 ～（1時間20分）宝山 ：往復 約 3時間
台風１１号が東シナ海を北上し、九州には高温多湿の気流が流れ込み、非常に不安定な状況になってい
る。雨が降っても登れそうな山を検討し、宝山の林道コースを思いついた。このコースは、５年前の晩秋
に傘を差して登った山。その後、正面コースでも登っているので、宝山としては３回目の登山となる。
宝山（国道２１０、粟野付近から） 登山コース（図のクリックで拡大）
国道２１０号で、九重町に入ると『竜門の滝』への案内が各所にあり、それに従って、県道４０９を北
東に進む。途中に『宝八幡宮』の大きな赤い鳥居が左側に現れる。宝山と関わりのある神社。まず、お参
りして。
竜門の滝を左に見て、県道を道なりに北上し、約４ｋｍ行くと田代集落に着く。道路左側の民家とカー
ブミラーの間のコンクリート道が登山口。 天気はいいが、不気味な蒸し暑さを感じ、雨具と傘をザック
に詰めて、コンクリート道をゆるやかに登り始める。８時ちょっと過ぎ。
宝八幡宮の大鳥居 登山口
３分ほどでＴ字路に出合い、直角右に曲がる。ゆるやかに登ると舗装は途切れて、左下の砂防工事を見
ながら、荒れた林道に変わる。「やっぱ、夏草があるね」。左前方に目指す宝山の北姿が見え、台風前の
あやしい雲が、湧き上がっている。
「それにしても、蒸し暑い！」。９月中旬の朝にしては予想外の蒸し暑さで、気分も乗りにくい。 次第
に夏草が濃くなり、踏み跡さえ見えづらくなってきた。カヤは掻き分ければいいが、クズの蔓は体に絡ま
って行く手を阻む。「う～ん、どうしよう」。蒸し暑さと草いきれも、がまんを超える。
舗装路が終わる 夏草が行く手を阻む
「こんな、はずではなかった」。初秋の草花を散策しながら、気分のいい林道歩きのつもりだったが、す
っかり様子が変わってしまった。「もう少し行ってみよう」。 一群の草薮を抜けると、少しは歩きやす
くなってきた。
草ヤブの濃淡を繰り返し真南に宝山が見えてくると、林道の小広場に出て、大きく左に曲がる。登山口
から約３０分。ここから宝山の北裾に取り付き、斜度も増し始める。右にヘアピンカーブして登ると分岐
が現れ、鋭角左上へと進む。
夏草にクモの巣も絡み、あまり気分のいい登山とはいえない。やがて、植林帯に入り、夏草は少なくな
ってきた。「なんか、ほっとするね」。レモンエゴマやオオバショウマなど、草花を覗く余裕も出てきた。
「おっと、ヌタ場だ。イノシシの宝山温泉というところだな」。
分岐を左上へ 植林帯を登る
林道は北斜面の西端に達し、Ｕターンするように左に向きを変える。「え～、竹やぶになっている」。
５年前とは、すっかり様子が変わり、背丈を越える笹竹が密生している。「ここまできて、引き返すのも
・・」。「あと少しだ、行ってみよう」。
このコースを登ってくる人はないのだろう。踏み跡もなくなり、掻き分け掻き分け、笹竹の難路は延々
と続く。２００ｍほどだが、ずいぶん長く感じた。 やっと左側にオレンジ標が現れ、山頂への分岐点。
「ほっ！」。
笹竹の難路 山頂への分岐点
左に向きを変え、ヤブを掻き分けて抜け上がると宝山の頂上。小広場的になっているが、低い夏草が一
面を覆う。３等三角点（岩室：815.7ｍ）。９時２０分。登山口から約１時間２０分。時間は短いが、難儀
なコースだった。
宝山の頂上
頂上のまわりは樹林に覆われ、景色などはまったく得られない。下山は往路を戻る。竹ヤブと草ヤブに
難儀し、ふもとに降り着いて １１時ちょうど。往復約３時間。 雨になっても登れる山と思って来たが、
降らなくても「とても、とても」の山だった。
帰路は、玖珠町の清水瀑園に寄ってみたが、台風５号の影響で巡回路が崩壊し、入園することができな
かった。
【 山肌に 湧き立つ雲や 野分け前 】
今日の花たち
キセワタ ツリフネソウ イボクサ
レモンエゴマ オオバショウマ ミツバアケビ
帰路の玖珠町で
キツリフネ ヤブミョウガ スズムシバナ
ハグロソウ ボントクラタデ ホソバオグルマ
エゾミソハギ アケボノソウ シラヒゲソウ
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