仁田峠 野岳（1142m）　　　　　　　　2010  年 5 月 28 日（金）晴れ

　　（分県ガイド ：長崎県）長崎県雲仙市　仁田峠から登る

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　仁田峠登山口〜（15分）休憩所〜（稜線散策30分）〜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〜分岐〜（5分）野岳〜（20分）〜仁田峠登山口

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　：行程　歩行距離 約 2.8ｋｍ，高低差 約 ±130ｍ，行動時間 約 1 時間 20 分


　先ほどは、雲仙温泉のまわりにある矢岳など３山を周回してきた。これから野岳に登る。仁田峠からだと、
登るほどの山ではないが、ミヤマキリシマと雲仙岳を間近に見ることができる楽しさがある。

　国道５７号線から仁田峠登山道路に入り、一方通行を上り詰めると仁田峠の広い駐車場に到着。「お〜、
スゴイ！」一帯はミヤマキリシマのピンクに包まれている。車を停めるのももどかしく、まわりの景色に目
が奪われる。明日は、目の前の妙見岳から登る予定だが、早くもそのコースが気になって仕方ない。仁田峠
は、観光客などで、かなり賑わっていた。


　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　野岳（仁田峠駐車場から）　　　　　　　　　　　登山コース（図のクリックで拡大）


「野岳は、ここからだな」駐車場北端の左側が登山口。ミヤマキリシマに見守られながら、石畳の遊歩道を
ゆるやかに登り始める。１４時２０分。　観光客とすれ違いながら登って行くと、すぐに展望のいい尾根筋
に上がり着いた。「わ〜、素晴らしい！」妙見岳の裾を埋め尽くすピンク色が見事だ。

　名？カメラマン達も三脚を据え、それぞれファインダーを覗いている。まわりでは、家族やグループで弁
当を広げていた。　展望エリアを過ぎ、上り坂になってくると、急に人も少なくなり、登山の気分に変わっ
てくる。


　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　野岳への登山口　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゆるやかな上り坂


　左側の景色に目を奪われがちだが、右側の展望も素晴らしく、雲仙温泉街や先ほど登った矢岳、高岩山、
絹笠山なども親しみを込めて俯瞰できる。

　やがて樹林帯に入り、幅広い遊歩道をフラット気味に進む。時折り現れるミヤマキリシマは、樹林の中で
存在感を示し、枝にぶら下がったベニドウダンやシロドウダンは、目立ちにくいが可愛く咲いている。しば
らく行くと、あずまやのある休憩所に到着。野岳のすぐ横に位置しているようだ。


　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　樹林帯をフラット気味に　　　　　　　　　　　　　　　　　　　野岳休憩所


　休憩所を過ぎると、すぐ右側の大岩に昭和天皇の歌碑がある。　遊歩道は右カーブし、ゆるやかに登って
行く。　「んっ、野岳は通り過ぎた？」左への分岐を見逃したようだ。「もう少し、行ってみよう」はっき
りした遊歩道が続いているので、何かを期待するように、さらに先に進む。

「おっと、この先は露岩の上だ」ちょっとした展望が得られるが、ここで行き止まり。「こっちは・・」次
第に荒れ気味になり、遊歩道南端の電波塔で行き止まり。イヌツゲが群落していた。　引き返しながら、枝
道も探索してみた。


　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　この先は？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　南端の電波塔


　歌碑のところまで引き返し、改めて野岳への分岐を探してみると、まさかと思えるほど狭い分岐があった。
「これでは、見逃すはずだ」歌碑のすぐ傍で、標識等もない分岐点だった。それでもまだ半信半疑で、踏み
込んでみる。


　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　昭和天皇の歌碑　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　野岳への分岐点


「テープはある」踏み跡程度の狭い道は、すぐに岩段差の難所が現れ、小幹を握りながら急坂を登って行く。
距離は短いが、ゆとりのない急坂は登りにくい。岩陰で、ヒカゲツツジの咲き終わりが笑っていた。大岩の
横を巻きながら、さらに急坂を登る。


　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　岩段差をクリア　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　大岩を巻き


　灌木に頭をぶっつけながら登り詰めると、岩上の狭い頂上に到着。野岳（標高点：1142ｍ）。１５時１０
分。歌碑の分岐から約５分。標柱などもなく、定員１名ほどの岩の上。　頂上周辺には、ヤマツツジやベニ
ドウダン、イヌツゲなどに囲まれている。北側だけの展望が得られ、妙見岳が眼前に迫っている。


　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　野岳の頂上　　　　　　　　　　　　　　　　　　　頂上から妙見岳を見る


　下山は往路を戻る。駐車場に降り着いて、１５時４０分。野岳からの下りは２０分程度。遊歩道の散策な
ども含み、行程は約１時間２０分。

　稜線に上がって展望ポイントからの、妙見岳・平成新山と裾に広がるミヤマキリシマが圧巻だった。その
先、遊歩道の散策も、新緑の木洩れ日コースを心地よく楽しみました。昭和天皇の歌碑もめずらしい。　明
日は、仁田峠から妙見岳、国見岳、普賢岳へと登ってみよう。

【 満開の みやまきりしま 我にあり 】

　　　　　今日の景色　（写真のクリックで拡大）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミヤマキリシマの妙見岳・平成新山


　　　　　今日の花たち

　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　ミヤマキリシマ　　　　　　　　　　　ミヤマキリシマ　　　　　　　　　　ミヤマキリシマ


　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　ミヤマキリシマ　　　　　　　　　　　ベニドウダン　　　　　　　　　　　シロドウダン


　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　ヤマツツジ　　　　　　　　　　　コツクバネウツギ　　　　　　　　　　オウギカズラ