本部富士（240 ｍ）　　　　　　2014 年 4 月 24 日（木）小雨 　（分県ガイド・沖縄県の山）沖縄県本部町 　先ほどは近くの八重岳に登ってきた。　これから、同じ本部町にある本部富士に向かう。山名でも想像できるように、沖縄県で初めて、『日本の古里の富士』に認定された山でもある。標高は２５０ｍにも満たないが、富士の名を冠された円錐カルストの山。 　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　本部富士・山頂部の様子　　　　　　　　　　　　　　　登山コース（図のクリックで拡大） 　　　　　　　登山口 〜（5分）分岐 〜（35分）直下で断念　：　往復 　　　　　　　往復：歩行距離 約 0. 8ｋｍ，累積標高差 約 ±100ｍ，行動時間 約 1 時間 20 分 　国道５０６号線を経て、本部グリーンパークゴルフ場を目指す。その後は複雑な道になるが、ゴルフ場を横切るようにして狭い道を行くと、新しい案内板のある三差路が現れる。案内板は『本部ふるさと歩道』となっており、一瞬戸惑ったが、結局はここが登山口だった。右下に進めばキャンプ場への道。 　雨は止んでいるが、今にも降りそうな空模様となっている。コースの様子から、傘は使えそうにないが、雨具を着て登ろう。　新しく『ふるさと歩道』が整備された所為か、登りはじめの様子がガイドブックと少し違っているが・・。 　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　『本部ふるさと歩道』の案内板　　　　　　　　　　　　　　　　　　　登山口 　違っていたら引き返せばいいで、新装なった遊歩道をフラット気味に歩き始める。１１時１０分。　キャンプ場を右下に見ながら進むと斜度が増しはじめ、木の階段が現れてきた。「いいのかなぁ？」。そのまま木段を登りはじめる。　「あっ、ここだ！」。１０段ほど登った左側に『本部富士→』の標識が現れた。 　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　歩道を登りはじめる　　　　　　　　　　　　　　　　　　標識があり、左に分岐 「わっ！」。ジャングルのような樹林帯に入り、ロープの張られた急坂登りが始まる。雨ですっかり濡れており、握るロープも気持ちが悪いほど苔むしている。足元は滑り気味。 「おっ、すごい！」。眼前に、鋭く浸食された石灰岩が無数に現れた。無造作に積み重なった岩は、急坂のガレ場となって迫ってくる。尖った岩角は、まるで生け花の剣山のようだ。ガラン、ガランと屋根瓦を踏むような音もして、手元・足元注意の岩場登りの場面だ。「いいね〜」。本部富士は、この雰囲気を期待していた場面だ。　ところでハブは？。岩の隙間も無数にあり、猛毒のハブも気になる所でもある。さきほど、登山口付近でマングースも見かけている。 　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　ジャングルの急坂　　　　　　　　　　　　　　尖った石灰岩が無数にある岩場（クリックで拡大） 「よいしょ、ヨイショ」。手元・足元に気を遣っているが、いつの間にか展望も開け、剣山登りの楽しさは頂点に達する。　このまま頂上に行けたらいいのだが、一旦、樹林帯に入り、フラット気味の巻道コースに変わった。先ほどまでの雨で、まわりの木々はすっかり濡れており、まるで亜熱帯雨林の中を辿っているようだ。「あっ、また雨？」。頭上の梢が、パタパタとうるさくなってきた。雨粒も大きいようだ。「もう少し・・」。 　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　展望も開けてきた　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　樹林帯を巻き 　樹林帯を巻き終わると再び尾根筋に出て、前上方には本部富士の頂上部が、初めて見えてきた。「それ、も少し」。雨の降り方と、競争するようにして登って行く。小ブッシュに隠れているが、足元には尖った石灰岩の道が続き、容易には登って行けない。 「あ〜、ダメだ〜。降り出した〜」。雨粒も大きく、断念の２文字が脳裏をかすめる。「・・」。あと、１０分ほどで頂上と思えるが、無事に降りるためには、ここで断念した方が賢明だ。チョットした岩場に立ち、とりあえずの頂上気分を添えて、一通りの展望も楽しもう。 　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　尾根筋の岩場を登る　　　　　　　　　　　　　　　雨で、ここで断念（背後が頂上） 　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　南東に先ほどの八重岳など　　　　　　　　　　　　　　　　　　南に名護市街地 　下山は往路を戻る。雨に追われるようにして、無事下山は１２時３０分。直下の岩場で断念したが、往復は約１時間２０分。　頂上までたどり着けなかったが、尖った石灰岩の岩場は、これぞ本部富士。というように、沖縄でしか経験できない最高の場面は楽しむことが出来た。　このあと、雨も強くなり、登山は諦めて、沖縄の東海岸をドライブすることにした。 　本部富士の尖った岩（クリックで拡大） 　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　鋭利に尖った石灰岩　　　　　　　　　　　　　　向こうは　デーサンダームイ 　　　本部富士の花たち 　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　クチナシ　　　　　　　　　　　　　　ユウコクラン　　　　　　　　　　　　　サダソウ 　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　セイロンベンケイ　　　　　　　　　　　ノアサガオ