（九州百名山：№36，大分百山：№2）くじゅう山系 ： 山開きの日（中止になったが）
長者原～（1時間10分）雨ケ池～（50分）坊がツル～（1時間30分）段原～（20分）大船山
上り：4 時間、下り：４ 時間 ： 往復行程 ： 9 時間
今日は、くじゅう山山開きの日。今年は大船山で山頂祭が予定されている。大船山には男池から大戸越ル
ートで登るつもり。朝４時半に家を出て、国道２１０を走っていると、うっすらと夜が明け始め、曇り空で周
りの山には霧が懸かっている。庄内町付近で霧雨に変わり、「この天候では、予定通り山頂祭が行われるだ
ろうか？」・・情報と安全登山のために、登山コースを変更して、長者原登山口に向かった。
長者原に着き、情報が得たくて、関係者を探すが見当たらないので、交通整理をしていたお巡りさんに尋
ねると「どんどん登っち行ったで、中止にはならんじゃろう」。周りを見ると、次々に登山者が入山して行
く。今日は山開きで普通とは違う。予定通り行われるだろう。
霧雨の中、雨具を着ける程でもないが、支度をして６時ちょうど入山。正面にぼんやりと指山だけが見え
る。タデ湿原の木道を渡って、雨ケ池越に向かう林に入る。九州自然歩道の登山道は、道幅は広いが、石こ
ろが多く歩き難い。緩やかな長い上りを、淡々と高度を上げていく。さすが山開き、前後に登山者の姿があ
る。明るい若葉の林には、バイケイソウが点々と咲いている。
枯れ沢に懸かる新しい橋を渡って、今日初めてのミヤマキリシマに会えた。 登り始めて１時間。そこは、
長者原が見渡せる見晴台だが、今日は霧だけしか見えない。ベンチでひと休み。
長者原から入山 枯れ沢を渡る
草台地へ変わり、木道のある雨ケ池を越えると、緩やかな下りから、勾配のある下り坂に変わり、足元の
土は濡れて滑りやすい。アセビの群落をぬうようにして下ると、大船林道と合流し、坊がツルの一角。玖珠
川の源流・鳴子川に懸かる新しい橋を渡って坊がつるキャンプ場。８時ちょっと過ぎ。ここまで、２時間。
ひと休み。
たくさんの人がいる。カラフルなテントも多くあり、昨夜からの野営組が、支度をしていた。 「大阪から
来たのに、この天気で・・」とぼやきながら。依然として霧の中。坊がツルの東端から指導票に従い、樹林
帯に入り段原へと登っていく。
坊がツルで 坊がツルから段原へ向かう
始めは緩やかな上りで、ぬかるんだ登山道は歩きにくい。立中山コースと合流するあたりから、溶岩の石
ころが多くなり、勾配もきつくなって、呼吸を整えながらの一歩一歩。ここはきつい。もうひと息。人の気
配がするようになって段原に着いた。ここにも多くの登山者がおり、カラフルな雨具が目に付く。９時３０
分。北大船のミヤマキリシマも霧の中。
段原に向かう坂道 段原も霧の中
１０時からペナントを配る予定なので、ひと呼吸だけで、山頂に向かう。ドウダンツツジやノリウツギの
間の尾根道を抜け、坂道にかかってようやくミヤマキリシマの群落に逢えた。その間を縫うように登ってい
く。これが楽しい。でも、視界は３０mぐらいしかないので、全体の景色が作り出せない。
ミヤマキリシマの群落を 花付きがいまいち
最後の岩山にかかると、吹上げてくる風が強く、霧雨でメガネが曇って足元が見えない。メガネを外し、
岩の急坂を慎重に登って大船山の頂上。１０時ちょうど。登り始めて４時間。
霧と強風の頂上は岩と人人・・居り場がない。頂上写真を撮ってソソクサと下山にかかる。それと言うの
も、頂上に着く直前に、「山頂祭は中止らしいよ」の情報が飛び交い、ガッカリしながら登ってきたので、
長居は無用。
大船山の頂上
くだりの、段原で昼食していると、「役場の人は登って来ない。ペナントは各登山口で配ったらしい」の、
情報が入り、不満たらたら・・警備のお巡りさんと問答するが「久住町の観光課に言うちょくれ」と、そっ
けない。そうだけど・・・やり場のない不満。
下山は往路を引き返す。まだまだどんどん登って来る人で、登山路の離合待ちが多くなり、時間にもゆと
りがあったので「どうぞ、どうぞ」で、ゆっくりと。雨ケ池越えを登りながら、坊がツルを振り返るあたり
で、ア～チィ蝉（エゾハルゼミ）の大合唱。くだりも４時間。１５時ちょうどに降りついた。
結局、ペナントは手に入らなかった。
【 振り返る 雨ケ池越え 蝉しぐれ 】
今日の花たち
イワカガミ リンドウ ベニバナニシキウツギ
ヨウラクツツジ イブキトラノオ
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